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 ビジネスモデルの理解は、経営支援の第一歩

中小企業の経営支援を志す会計事務所にとって最も重要なことの一つに、その会社のビジネスモデルの深い理解があると考えます。 会計事務所による「経営支援」と言うと、日々取り扱っている財務データを分析したり経営学のフレームに当てはめながら、専門的なアドバイスをすることをイメージするのではないでしょうか。例えば、「●●比率は○%以上ないと危険です」「売上アップのためには、アンゾフの成長マトリックスにあてはめると・・・」といった具合です。しかし、これらの考え方やフレームは、あくまで現状分析や戦略立案を助ける “ツール(道具)”であり、その道具を使う対象を深く理解することが前提になっていることを忘れてはいけません。そして、理解すべき対象の一つが「ビジネスモデル」です。

1)その事業がどのようなモノの流れ、お金の流れで成り立っているか。
2) どこが一番の儲けの源泉となっているか。その理由は何か。
3) どこがネックや脅威となっているのか。その理由は何か。
簡単に言うと「その企業はどんな風に儲けているのか。今後も儲けていけそうなのか」を説明できるということです。経営支援をすること=経営課題すなわち「どうやって利益(儲け)を出すか」に踏み込むことですから、表面的なモノやお金の流れを把握するだけでなく、上記3点から立体的に理解する必要があるのです。例えば、以下のうちどちらのコンサルタントを、社長は相談役として雇いたいと思うでしょうか?

A)「社長、主要顧客X社への売上が下がっていますね。損益分岐点売上高を割りそうですよ。X社は一番売上が多いですし守らないと!相談に乗りますよ!」 B)「社長、主要顧客X社への売上が下がっていますね。確か競合が入り込んできたエリアだと思いますが、リプレースされてしまったのでしょうか?X社への売上は、X社の関連会社への売上にも影響があるので重大ですね・・・一度営業担当を交えて原因と対策を検討しませんか?また、今後このようなことがないように、定期的に営業会議の開催が有効です。営業会議の運営方法や管理帳票はサンプルがありますからご提供できますよ」

 

どんな社長や担当者でも、自社のことをよく理解し、問題の真因まで踏み込んで“発見”をくれる相手であれば相談をしたいと思うはずです。ビジネスモデルの深い理解には、資料による推論やヒアリングを重ねる必要がありますが、常にアンテナを張って理解に努める習慣をつけることで、誰でもできるようになります。