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 製造業の社長のありがちな弱み

中小製造業の現場に行くと、営業力、マーケティング力の不足を感じることが非常に多いものです。まず、製造業の経営者は真面目というか営業が苦手な方が多く、得意先から言われたことは聞き入れる一方で、当たり前のことが主張できないケース 。

例えばA社では、生産量最盛期に決めた単価のまま、新モデル投入や陳腐化で受注量が減ってきているにも関わらず単価を変更していませんでした。 「材料費の分は値上げしてもらっている」といい、付加価値【受注単価-(材料単価+単位あたり外注費)】は出ているのですが、ラインの人数が多いままで、現状の生産量では赤字になっている、という状態でした。

A社のケースでは、得意先に対して、現状の原価テーブルを基にどれだけ赤字になっているかを示した上で、単価アップを要請しました。 また、単価アップが無理であれば、数ヶ月の猶予をもって他社に転注してもらうように要請しました。得意先担当者からは、「社長ははっきりと要望を言ってくれない方なので気になっていた。材料費アップなどで他社が値上げを要請してきてもなかなか言ってこない。」と言われたものです。 その後、多少”すったもんだ”がありましたが結果的に大幅な値上げが実現しました。このケースでは、他社への転注まで持ち出した背水の陣作戦を敷きましたが、新しい製品の追加取引をお願いするやり方も考えられます。

また、食品関係の製造業など自社製品がある企業では『新規商品の開発が大好き』という社長も多いです。いいものは作っているのだけれど、商品開発することに満足して、いいものを安く売っているケースが散見されます。 同業他社よりも原材料にこだわり、味もいい(第三者だが他社商品との食べ比べをしても評価が高いので、贔屓目に見ている訳ではないです)にも関わらず原価ギリギリや赤字で販売しているとか、 国産の材料にこだわって作った商品を390円のお弁当を販売している弁当業者に納品しているのはいかがなものでしょうか。

Q(品質)C(製造コスト)D(納期)の管理、レベルアップはもちろん重要ですが、窮境製造業において、社長に営業面やマーケティングに関する意識変革を求めることは非常に多いです。 後継者(候補)がいなければ、営業、マーケティングの権限を譲ることが改善の重要ポイントになることも多々あります。