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経営改善計画策定を機に
新たなビジネスモデルへの変革に着手した事例

<企業概要>

事業内容:ガソリンスタンドの経営、ガソリン・重油等石油製品の販売
従業員数:18名
売上高:5億円

<当社の現状>

地方都市にてガソリンスタンドを営む当社。人口減少や自動車保有台数の減少等による市場縮小に加え、セルフ化の波による低価格化・価格競争激化といった厳しい外部環境にさらされていました。既に5年以上赤字が続いており、社長は資金繰りに追われる毎日で、営業活動や現場管理が放置されている状態でした。

ガソリンスタンド事業は薄利多売で利益が出ず、業界全体として今後も明るい兆しは見えない状態です。一方、法人へのオイル類の直売部門は、元々担当していた社長が時間を割けなくなり専任担当者を置いて取り組んでいましたが、重油等利幅の薄い取引が増え、利益貢献につながっていない状態でした。加えて、過去の取引の失敗により多額の売掛金滞留を抱え買掛金支払を遅延させていることで、不利な仕入条件を飲まざるを得ないなど悪循環に陥っていました。現状は、借入金を増やし赤字補填して乗り切っていますが、それも限界に近づいていました。

<当社の問題点>

まずは、返済困難→借入増→さらなる返済困難という悪循環と、社長がほぼ資金繰りに奔走するだけという状態から脱却するために、返済ストップをすることを説得しました。これにより、社長の時間を未来の「経営」のために割けるようになりました。

その上で、事業改善のキーを探しました。「ガソリンスタンド」というビジネスモデルの延長では、どんなに努力しても先細りであることは明確でしたから、「脱 ・ガソリンスタンド」のモデルを模索することを最重要テーマに、社長と対話を重ねていきました。

<改善への道>

対話の中で見えてきたのは、かつて社長が営業をしていた頃の法人向けオイル直販事業は、高収益を出していたということです。現在は別の担当者が担当していますが、人脈もなく営業スキルも不十分で利益につながっていない状態だったのです。これを手掛かりに、外部環境(機会・脅威)を再確認しながら、社長の営業復活など内部環境の変革により事業として伸ばしていけるかどうかを検討しました。このプランが現実的であることを検証した後、この事業転換を計画化していきました。

ただし、ガソリンスタンド事業を急に撤退するわけにはいきませんので、これはこれで店舗別・商品別といった管理会計を充実させながら、コスト削減および固定客獲得・油外商品販売拡大等で赤字脱却を図る計画としました。

主となる販売先(直販による法人、一部個人)、営業手法(社長の人脈・営業ノウハウを最大限生かす方向へ)について、ほんの少し方向を切り替えることで、将来性が見込めるビジネスモデルへ大きく転換できる見込みが出てきた当社。単なる業務改善だけでは限界があるケースの場合にこうしたアプローチが有効ですが、そのヒントは、コンサルタントの「突飛な発想力」ではなく、会社や経営者自身の中に眠っていることが多いものです。