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事業承継を経営改善の契機とした事例

<企業概要>

事業内容:食品製造業
従業員数:30名
売上高:4億円

<当社の現状>

当社は、創業以来50年の歴史を持ち、独自製法の開発や取引先スーパーの成長に合わせ、製造量、売上を増加させてきました。

ところが、直近10年間は大口取引先の離反や原価上昇により営業赤字が続き、経営的に苦しい状態に陥っていました。

創業者である社長は、個人資産から捕填することで資金繰りを回していましたが、業績悪化を感じつつも、社長の経営に口出し

<当社の問題点>

現社長は、業績悪化に対し、とにかく売上増加を持って挽回させようと躍起になっていましたが、調査の結果わかったことは、売上増の一方で条件の悪い取引を増加させ、結果的に赤字を増幅させていたことでした。当社内では、取引ごとの採算管理をしていなかったため、実態を把握すらできていませんでした。また、工場はベテランパート従業員がまわしていましたが、過去のやり方を踏襲するのみで、長い期間改善は行なわれず、結果的に手作業でネックとなる工程があり、手持ちや滞留が発生していました。

<改善への道>

調査結果に基づき、私たちからコストダウンを含めた改善の案を提示しました。ところが、売上増加により成長させてきた成功体験を持つ社長自身はその改善策に懐疑的で、中々首を縦に振りませんでした。
私たちは、将来の会社を担う後継者である専務に、
「これをやらなければジリ貧となること」

「このままでは社長や専務の個人資産を毀損し、また結果的に従業員の生活も守れなくなること」をお話しました。

専務は、「ここでやれなければチャンスはない」と覚悟を決め、これまで配慮していた社長への進言を行ない、自身が主体となり改善プロジェクトに取り組みはじめました。社長は、プロジェクトから出た提案に時にはアドバイスをしながら承認し、見守る立場となっていただきました。この取組みにより、これまで指示待ちだった各部門の責任者が自発的に課題解決にあたるようになり、現場主導の改善が進みました。製造面では、工程改善により製造原価を下げることができ、営業面では商品別の採算性を把握したことで利益重視の営業活動に切り替え、結果的に不採算製品の置き換えが実現していきました。

結局、2年目には営業黒字となり、その1年後には専務が社長に就任しました。社長も、事業承継を受け入れ、現在は相談役として承継後の事業を見守っていただいています。