建材卸売業の改善
会計事務所のMAS獲得につながった事例
企業の概要
事業内容:建材卸売業
従業員数:15名
売上高:6億円
ご相談前の状況
地域の老舗名門企業である企業だったが、一時の景気の回復やオリンピック需要等で建設業界に明るい兆しが出たことから、多くの同業他社でもその恩恵を亭受している状況にもかかわらず、そうした追い風を業績向上に結び付けることができていませんでした。
以前、企業では経営計画を立てていたのですが、それを下回る状況が続いており、そんな中、もともと税務顧問でもあった地元会計事務所と当社が協業することで経営改善計画策定支援をするに至りました。
企業の問題点
当社が行った調査の中で分かってことは、極度のワンマン経営体質で社長が末端の従業員まで頻繁に指示を出していたことから、中間管理職の権限や責任が不明確となり、存在価値が希薄な組織運営となっていたこと。そして、従業員たちが精神的に疲弊している現状でした。
顧客基盤や技術は確かなものを持っているのにも関わらず、社内の人や組織の活用不足で企業の強みを活かせずにいた典型モデルでした。
解決策
はじめに、全社参加の経営計画発表会を開催し、会社の現状と今後の方針を社長の言葉で明確にしました。
さらに、会社の課題を明確にして解決策を見出し、業績の安定と向上を図ることを目的とした経営会議を新設。社長、幹部社員、そして会計事務所と当社コンサルタントが参加し運営していきました。この会議を通じて、幹部社員主体で議論や改善を進めていく体制づくりを進めました。さらに、営業所別、個人別の目標数値を明確にし、一部インセンティブも導入していきました。
こうした施策を重ねることで、1年目には支店長たちは自らの役割を認識し、マネジメント面で機能するようになっていきました。また、業績面では翌期への仕掛り(仕込み)案件が多くなり、希望を見出せる状況となりました。こうした成果を積み重ねることで、経営者に加え、メインバンクからの信頼を勝ち得ることができました。
半年程度は当社が主体で実行支援を続けていたものの、その後は会計事務所が直接MASによる支援を続けています。